おいでよシナリオの森!

夢はヒーローもののライターです☆

課題「憎しみ」憧れは砂の中

    人 物

高岡理穂(17)高校生

高岡徹(46)理穂の父

高岡志乃(36)理穂の母

高岡涼(11)小学生

水野舞香(17)高校生

木村優香(17)高校生

新藤玲(17)高校生

 

 

 

〇高岡家・全景(夜)

高岡の声「ただいまー」

 

〇同・玄関(夜)

   ケーキの箱を持った高岡徹(46)が帰って

   くる。

   高岡理穂(17)、高岡涼(11)が走ってくる。

理穂「おかえり!」

涼「父ちゃんおかえりー!」

高岡「ただいま理穂、涼。いい子にしてたか」

涼「してた!」

理穂「ちゃんと宿題も終わらせたんだから」

高岡「そりゃ偉かったな。ほら、お土産」

   高岡、ケーキの箱を涼に差し出す。

涼「やった!ケーキだ!」

   涼、ケーキの箱を抱えて走っていく。

高岡「母さんは」

理穂「ご飯作ってる。今日はハンバーグだって」

高岡「やった。目玉焼きを付けてもらおう」

理穂「あーずるい」

   高岡と理穂、リビングへ向かう。

 

〇同・リビング(夜)

   スーツを脱ぐ高岡に涼がボールを投げて

   遊んでいる。

理穂「こら涼、お父さん疲れてるんだから!」

高岡「いい、いい。でも涼ちょっと待ってくれ

 ~父さん着替えてからな」

涼「40秒で支度しな!」   

   エプロンを着けた高岡志乃(36)が来る。

志乃「お父さんお帰りなさい」

高岡「ただいま、志乃」

   高岡、志乃に近付くと頬にキスをする。

   理穂、涼の目を塞ぐ。

志乃「今日もお疲れさまでした」

高岡「ああ。飯はできてるか?」

志乃「すぐ食べられます。理穂と涼、用意手伝

 って」

理穂「はーい。涼行くよ!」

涼「はーい」

   志乃について理穂、涼も出ていく。

   高岡、スーツを脱ぎながら携帯を見る。

 

〇同・ダイニング(夜)

   テーブルにハンバーグやサラダ、スープ

   が並んでいる。

   高岡の皿のハンバーグには目玉焼きが載

   っている。

一同「いただきまーす!」

   一同、食べ始める。

   ハンバーグを頬張る高岡。

高岡「うん、やっぱり志乃のハンバーグは最高

 だな」

志乃「うふふ」

理穂「私もお母さんのハンバーグ大好き!レシ

 ピ教えて」

志乃「特別なことはしてないよ」

理穂「でもお店のよりおいしいけどな」

高岡「わかった。母さんの愛の味だな」

理穂「それだ」

志乃「もう、二人とも」

   賑やかに食事が進む。

   ×   ×   ×

   志乃が皿を片付け始める。

   湯飲みで茶を飲んでいる高岡、理穂、涼。

理穂「今度の日曜、晴れみたいだよ。よかった

 よね」

涼「うん、楽しみ!」

高岡「今度の日曜って何かあったっけ」

理穂「やだぁお父さん!皆でピクニック行こう

 ねって約束してたじゃん」

高岡「えっ」

   高岡、慌てて携帯を確認する。

高岡「あー…すまん、その日仕事になってるわ」

理穂・涼「えー!」

理穂「どうにかならないの?」

高岡「うーん、大事な取引先との会談だからな

 ぁ…すまん」

志乃「それなら仕方ないわね」

理穂「でも~」

志乃「お仕事は仕方ないでしょ?」

高岡「すまん。絶対穴埋めはするからな。な」

   高岡、手を合わせて頭を下げる。

理穂「絶対だよ?」

涼「絶対だよ?」

高岡「ああ、武士に二言はない」

涼「じゃあ指切り!」

   涼、小指を立てて高岡に差し出す。

   高岡、涼の小指に小指を絡める。

高岡・涼「ゆーびきーりげんまん、うーそつい

 たらはりせーんぼんのーます!」

   高岡と涼、笑いあう。

   理穂と志乃、笑顔で見つめている。

 

〇第一高校・全景

   チャイムが鳴る。

 

〇同・教室

   生徒たちが思い思いに過ごしている。

   理穂、水野舞香(17)、木村優香(17)、新藤

   玲(17)と集まっている。

優香「カラオケ行こうよカラオケ!今度の日曜

 どう?」

理穂「いいね~私空いてるよ」

玲「え、理穂用事あるって言ってなかった?」

理穂「親が仕事になっちゃって流れたの。だか

 ら行けるよ!舞香は?」

   舞香、ニヤニヤ笑って

舞香「ごめんパス!用事あるんだ」

理穂「えー」

優香「その顔!もしかして男だな」

舞香「バレたぁ?最近できたの」

玲「えー超うらやましい!」

優香「どんな人?」

   チャイムが鳴る。

   生徒たちが席に戻っていく。

優香「舞香、後で聞かせて!」

舞香「うん」

   理穂も席に戻ろうとする。

舞香「理穂」

理穂「なに?」

舞香「あんたって、弟いる?」

理穂「いるけど、何?」

舞香「なんでもない、ごめんね」

   舞香、手を振って席に戻る。

   理穂、首を傾げる。

 

〇ショッピングモール・全景

 

〇同・映画館

   理穂、涼、志乃がパンフレットを手に上

   映室から出てくる。

涼「超おもしろかった~」

理穂「来てよかったよね!お母さんありがと!」

志乃「いいのよ。予定流れちゃったもんね、お

 詫び」

理穂「お母さん悪くないのに」

志乃「お父さんだって残念だと思うよ。お仕事

 なんだから、責めないであげてね」

理穂「ほんと、お母さんは優しいな」

志乃「夫婦なんだから当り前よ」

涼「母さんお腹空いた~」

志乃「じゃあご飯食べよ!フードコート行く?」

涼「行く!」

   涼、志乃の手を引いて走り出す。

   理穂、その後姿を笑顔で見つめながら後

   を追う。

 

〇同・映画館入口

   涼と志乃が駆け足で出ていく。

   理穂が出てくる。

   ふと振り返って足を止める。

   高岡と舞香が腕を組んで歩いている。

   高岡、笑顔で舞香のおでこを指で突く。

   舞香、笑って高岡に体を寄せる。

   理穂、高岡と舞香の姿が見えなくなるま

   で見つめ続ける。

 

〇(回想)高岡家・ダイニング

     高岡、慌てて携帯を確認する。

高岡「あー…すまん、その日仕事になってるわ」

 

〇(回想)第一高校・教室

   舞香、ニヤニヤ笑っている。

優香「その顔!もしかして男だな」

舞香「バレたぁ?最近できたの」

   ×   ×   ×

   理穂を呼び止める舞香。

理穂「なに?」

舞香「あんたって、弟いる?」

 

〇(もとの)ショッピングモール・映画館入口

   理穂、無表情で経っている。

   高岡と舞香の姿が人込みに紛れていく。

   理穂、拳を握る。

 

〇高岡家・全景(夜)

 

〇同・理穂の部屋(夜)

   理穂、ベッドの上ににうつぶせで横たわ

   りスマホを見ている。

   玄関ドアが開く音がする。

高岡の声「ただいま」

   舞香とのトーク画面を表示する。

   メッセージを打ち込む。

涼の声「おかえりー!」

高岡の声「ただいま、今日は悪かったな。ほら、

 お土産」

涼の声「わーい!」

理穂(LINE)「見たよ」

   メッセージが既読になり、すぐに電話が

   鳴り始める。

   理穂、電話を切ると壁にスマホを投げつ

   ける。

志乃の声「お帰りなさい、お父さん」

高岡の声「ただいま。理穂は?」

志乃の声「部屋にいるみたいです」

高岡の声「そうか…」

   階段を上がる足音。

   高岡の携帯が鳴る。

 

 

※憎しみって難しいなぁ

 親子の会話を出して憎しみが「発露」する瞬間を書きましょう、とのことでした

 確かにその辺書くのは楽しそうかも…

 書けばよかった